動物細胞モデル – 3B Scientific Animal cell model User Manual
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動物細胞モデル
日本語
的には輸送小胞に包まれた状態となり、運搬に備えます。このようにして、ゴルジ体はタンパク質の分類と運
搬を行い、細胞の郵便局ともいえる役割を果たしています。
ゴルジ体は、生成物を細胞外への分泌するエキソサイトーシス、反対に細胞膜が細胞外の物質を囲み取り込む
エンドサイトーシス(ファゴサイトーシスとピノサイトーシス)にも関わっています。微絨毛、不動毛、運動
毛は細胞表面に見られる細胞質の突起ですが(不動毛、運動毛は微絨毛の一種と捉えられる)、ある種の微絨毛
を持つ細胞ではエンドサイトーシスにより物質の取り込みが行われています。エンドサイトーシスで細胞内部
に取り込まれた物質は、細胞膜に囲まれ、エンドサイトーシス小胞として細胞内に存在します。これはリソソー
ムに運ばれ、取り込んだ物質をリソソームが含む酵素によって分解します。リソソームと同様に一重膜で包ま
れた小さい細胞小器官であるペルオキシソームは酸化酵素を持ち、主に脂肪酸、アミノ酸、尿酸を酸化します。
またカタラーゼを持つため、細胞にとって毒性を示す過酸化水素を分解します。
ミトコンドリア
ミトコンドリアは原始の時代に単細胞の生命体に取り込まれたバクテリアで、まるで共生生物のように進化し
ました。ミトコンドリアは独自の遺伝物質と、また自分達のタンパク質の合成のためのリボソームも持ってい
ます。しかし宿主細胞のゲノムと密接に結びついてしまったため、単独ではもはや生きられなくなりました。
この共生関係の利点は、嫌気性の生物が酸素を活用できるようになったことです。太古の時代、植物の繁栄によっ
てもたらされた大量の酸素は嫌気性の生物にとって有害な物質でした。しかし酸素を活用できるミトコンドリ
アを取り込むことで、酸素からエネルギーを作り出せるようになりました。酸素を利用して、炭水化物、脂肪酸、
アミノ酸などの有機物を酸化することで、
CO
2
、
H
2
O
、そして生命の共通したエネルギー担体である
ATP
が作
り出されています。
ミトコンドリアは二重膜構造を持っており、内部の腔部分であるマトリックス、内膜、外膜、外膜と内膜の間
である膜間部分に分けられます。内膜では
ATP
合成と呼吸鎖における酸化反応が行なわれ、マトリックスには
脂肪酸酸化酵素やクエン酸回路に関わる酵素が存在し、細胞のエネルギー生成の核となっています。そのため、
ミトコンドリアは細胞の発電所と表されます。
核
細胞核は細胞の情報センターです。遺伝情報を持つ
DNA
は核内でヒストンとともに染色質を形成しています。
染色室は細胞周期の
M
期には高次構造である染色体となり、ヒトの場合は
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本の染色体が確認できます。核
は核孔をもつ二重膜、核膜に包まれています。他の小器官より大きいため容易に単離することもできます。
DNA
が持つタンパク質合成の情報は、
mRNA
に写し取られ、これがタンパク質の工場であるリボソームに運ば
れます。この
DNA
が
mRNA
に写し取られるプロセスを転写、
mRNA
の情報からペプチド鎖が作られるプロセ
スを翻訳といいます。
核内にある核小体にはリボソーム
RNA
(
rRNA
)をコードする
DNA
があります。ここで作られた
rRNA
にリボソー
ムタンパクが付き、プロセシングを受けて大小のリボソームサブユニットがつくられます。サブユニットはそ
れぞれ核膜孔から出て、結びつきリボソームとなります。
Author:
Prof.
Dr.
R.H.W.
Funk,
Institute
of
Anatomy,
Dresden
University
of
Technology